hearthのお気楽洋書ブログ

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Rome's Wars with Hannibal (Nanami Shiono) - 「ローマ人の物語 2」- 17

ジャンル:小説(歴史)

英語難易度:★★☆

オススメ度: ★★★★☆

 

Rome’s Wars with Hannibal - The Story of the Roman People vol. II (English Edition)

Rome’s Wars with Hannibal - The Story of the Roman People vol. II (English Edition)

 

 

 

   さて待望の第2巻、「無敵の大御所」ハンニバル対「紅顔の天才軍略家」スキピオの巻!!  (「ハンニバル戦記」1993年発刊)

 

   スキピオハンニバルの最も優れた(戦略論における)弟子であり、かつ生涯のライバルであった。  世界の軍師ランキングには必ず入るこの両巨頭の頭脳戦を堪能しよう!   塩野女史がこの二人(特にスキピオ)をいかに愛しているかが本から溢れている!

 

 

 メモポイント

● 天才とは皆が知っているが見逃している重要な事に気付ける者のことだ。

 

スキピオの用意周到な事前準備が勝敗を決した。

 

● 既に婚約している土地の美しい娘を貢がれた20代の若き派遣司令官スキピオは「このような贈り物は個人的には大好きだが、戦地ではやっかいだ」とフィアンセに送り届けた。 彼の粋な計らいに土地(カタルーニャ)の人々はみな感動しスキピオ派になったという。

 

スキピオ、マシニッサ、ラエリウス、生国が違えど互いを認め合う皆若き30代。 三国志の「桃園の誓い」を彷彿とさせる。 比べてハンニバルは生涯孤独な天才だった。

 

   晩年には、ローマ国に対して複雑な思いを抱いたスキピオは青年期の明るいエピソードと比べて不遇だったようだ。  かっこいい男を描かせたら随一の塩野女史。 カエサルの巻もはずせない!