hearthのお気楽洋書ブログ

洋書読みの洋書知らず。永遠の初心者。 まったりとkindleで多読記録を更新中 (ツイッターは、hearth@洋書&映画)

In Search of Excellence (Thomas J. Peters) - 「エクセレント・カンパニー」- 115冊目

ジャンル: 経済・ビジネス
英語難易度: ★★☆
オススメ度: ★★★☆☆

かつて日本でもベストセラーになったトム・ピーターズとロバート・ウォーターマンによる経営書「エクセレント・カンパニー」の原書。 (1982年発刊) 当時の超優良企業の実例をいくつか上げて、理想的な経営の姿・企業の在り方を示しています。 難しい用語も使われておらず割とサラッと読めます。 経済書というよりも面白経営読本といった位置付けでしょうか。 日本では同じコンサル・ファーム(マッキンゼー)に在籍していた繋がりで大前研一氏が翻訳しました。

本書でうたわれている成功の要因はどれも納得のいく素晴らしいポリシーなのですが、残念ながら本書で取り上げられた当時のエクセレントな企業が、数年後には次々と淘汰されてしまったのは有名な話。 最近ではトンデモ本のような扱いを受ける事もあるようです。 ですが、ぼくが考えるにはその評価は少し酷な気がしますね。 野中郁次郎の「The Knowledge-Creating Company (知識創造企業)」(37冊目)もそうですが、それは著者の洞察力の欠如というよりも、企業は絶えず移りゆくもの、つまりナマモノであり永続性が無く仕方がないものと捉えるべきではないでしょうか。 そもそもトップが変われば企業のカルチャーか変わるのも当然ですし。 この種の批判は優良企業を事例に取り上げる経営書には常について回る傾向だと思います。 常に移り変わるのが当然だし、今日良かったからといって5年後も良いとは限らない。 いや、返ってその優良企業としての経験が足かせになるかも… その辺りはクリステンセンの「The Inovator's Dilemma (イノベーションのジレンマ)」(44冊目) を読むとフンフンなるほど、と深くうなづけます。

ちなみに、同じ系統の経営書としてはジム・コリンズの「Good to Great (ビジョナリーカンパニー2)」(14冊目) の方が好みですね。

In Search of Excellence: Lessons from America's Best-Run Companies (Collins Business Essentials)

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