hearthのお気楽洋書ブログ

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A Brief History of Time (Stephen Hawking) - 「ホーキング、宇宙を語る : ビッグバンからブラックホールまで」- 146冊目

ジャンル: サイエンス・ロジック
英語難易度: ★★★
オススメ度: ★★★☆☆

邦題「ホーキング、宇宙を語る: ビッグバンからブラックホールまで」 一般読者への科学啓蒙書ということでベストセラーにもなったそうですが、ぼくにはけっこう難しかったですね。 (1988年発刊)

General theory of relativity (一般相対性理論)とQuantum mechanics (量子力学)をベースにして宇宙の謎に迫り、さらに物理学上の基本的な四つの相互作用を統一して包括止揚したunifing theory (統一場理論)のお話も書かれています。 それにしてもベース知識が足りなくて苦労しました。 electromagnetic とgravity まではなんとなくフーンという感じですが、weak forceとかstrong forceって何なの?


メモポイント

● この基本的なスタンス、科学系の啓蒙書によく記されていますね。
Any physical theory is always provisional, in the sense that it is only a hypothesis: you can never prove it. No matter how many times the results of experiments agree with some theory, you can never be sure that the next time the result will not contradict the theory.

竹内薫さんの著書「99.9%は仮説」の一節を思い出しました。 以下、抜粋。
「たとえば 、疑似科学や宗教といわれるものと科学はなにがちがうのか ?そういうことをつきつめていった結果 、ポパ ーはそれらを区別する方法として 、 「反証可能性 」をあげたわけなんです 。 「科学は 、常に反証できるものである 」とはっきり定義したのです 。ひらたくいえば 、理論に反する実験や観察がでてきたらその理論はダメだということを潔く認める 、それが科学だっていうんです 。
(中略)
わたしが驚いたのは 、その後に 、ひとりの優秀なアルジェリア人留学生が 、 「素粒子を作ったのも本当はアラ ーの神だ 」と発言したことでした 。われわれは 、みんな素粒子論を専攻する学生だったのですが 、いまから考えると 、そのアルジェリア人留学生は 、科学をやっていたのではなかったんですね 。なぜなら 、彼の発言は絶対に反証できないからです 。」


● もう、何が何だか… まるで稲垣足穂の世界? 教えて、エライひと!
There could be whole antiworlds and antipeople made out of antiparticles. However, if you meet your antiself, don't shake hands! You would both vanish in a great flash of light.


今のところ統一場理論の有力候補は超ひも理論だそうですが(違ってたらすみません)、ここまで行くと本作に書かれた漏斗の様なイラスト図解をを見ても???という感じ。 超ひも理論については別に日本語の参考書を読んでみたいと思います。 いずれにしても内容理解は伴わないけれど、現代の最高峰の知性と触れ合いワクワクする感じを味わえただけでも読んだ甲斐がありました。
あとそれから、宇宙論のお話であればCarl Saganの「Cosmos」、Simon Singhの「Big Bang」の方が読みやすかったですよ。 こちらはオススメ!

A Brief History of Time

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