hearthのお気楽洋書ブログ

洋書読みの洋書知らず。永遠の初心者。 まったりとkindleで多読記録を更新中 (ツイッターは、hearth@洋書&映画)

P.S. I Love You (Cecelia Ahern) - 「P.S. アイラブユー」- 147冊目

ジャンル: 小説(ロマンス)
英語難易度: ★★☆
オススメ度: ★★★☆☆

Beatlesに同名の名曲がありますが、それにインスパイアされたのでしょうかね。

最愛の人に先立たれる辛さ。 そして自らが亡き後も遺された人を守り続けようとする愛の深さ。 なんとも哀しくも美しいラブストーリー。 そして少しユーモアもあり。 (2004年発刊)


時々ケンカもするけどとても仲の良い若いカップル、ホリーとジェリーの物語。 主人公ホリーは最愛の夫のジェリーに病気(脳腫瘍)で先立たれる。 彼を失った喪失感に打ちひしがれ引きこもりがちになったホリー。 ある日、実家の母親から小包が届いているとの連絡が。 それは亡き夫からの手紙だった。 自分が亡き後の妻のことを心配した彼は、ひそかに妻に充てて10通の手紙を残していた。 封をされた手紙の束を見つめるホリー。 そしてそこには毎月一つずつ開けるようにとの彼のメモが。 それぞれの手紙には最愛の妻が立ち直れるようにと、とても具体的でユーモラスな指示が王様ゲームのように書かれている。 「カラオケで気晴らしを」や「バカンスを楽しもう」。 そして、文末は必ず「P.S.I Love You」の文字で締めくくられている。 毎月、彼の言葉に励まされながら、少しずつ前向きになり笑顔が出てくるようになったホリー。 一生懸命生きていこうとするホリーに新しい異性との出会いの兆しさえも芽生えて来る。 「このまま進んでもいいのだろうか? 彼のことを忘れてしまってもいいの?」 思い悩むホリーの前に、やがて最後の10通目を開ける日が迫って来る。 唯一残った彼との繋がりが切れてしまうようで、彼女の心は千々に乱れる…


メモポイント(少しネタバレ注意)

● このシーン、もう何も言えない… 彼を笑顔で送ってあげたい… 愛の深さゆえの気遣い。
「私、あなたに出逢えて本当に良かった…」彼が最後に見るのは気丈に見せる彼女の笑顔。 彼が安心して旅立てるように。

She felt relieved to have known him, to love him and to be loved by him, and relief that the last thing he saw was her face smiling down on him, encouraging him and assuring him it was OK to let go.

● Sometimes there is only one thing left to say, P.S. I Love You....


● いいかい、夢は最高のものを持つんだよ。 もしそれが届かなくても、そこに近いところまで行けるからね。

Shoot for the moon, even if you fail, you'll land among the stars.


● 君はもう僕がいなくても大丈夫。 新たな愛にふたたび出逢うことを怖がっちゃいけない。 心を開いて自分に素直になって… そして夢は大きく持つんだよ。

Don't be afraid to fall in love again. Open your heart and follow where it leads you ... and remember, shoot for the moon.


せつなさ加減がホントいいです。 亡くなった後も手紙を開けるまでは、彼は彼女の中でまだ生きており励まし続けてくれている…。 もう会えなくなった人との愛の話はラブストーリー界の定番です。
こちらを気に入った方は Audrey Niffenegger の「The Time Traveler's Wife」(7冊目に感想)もオススメです。

P.S. I Love You

P.S. I Love You

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