ジャンル: ノンフィクション
英語難易度: ★★☆
オススメ度: ★★★☆☆
大ベストセラー、ジャレド・ダイアモンドの「銃・病原菌・鉄」の原書。(1997年発刊) 13000年に渡る人類史の謎を解く! とってもボリューミィ、でもなかなか面白い。
現代の経済・文化の(表向きの)覇者である欧米の国々。 その結果を導き出した理由とは、彼等が生物学的人種として優れていたからというわけではなく幾つかの環境上の諸条件が重なったからだ、と著者は説く。
メモポイント
● 過去の歴史において、文化が滅びる理由の一つに「情報の伝達力の違い」があったと思う。スペインが南米ペルーを侵略した際のエピソードが紹介されていた。 ペルーが短期間の間に壊滅的に蹂躙されてしまった原因として、スペイン側には情報を味方に伝達する手段としての「文字」があったがペルー側には無かった。 無知は罪なんだなあ。 「知は力なり」by フランシス・ベーコン
● 平和的で波風立たない穏やかな気質を持った種族は確かに良いものである。 しかし競争の全く存在しない文化にどっぷり浸かっているとスポイルされてしまい、周りの猛々しい国々に蹂躙されてしまう。
● 多様性と柔軟性を受け入れる土壌が現在の強国を作り上げた。かつてのローマ帝国しかり、現代のアメリカしかり。リーダーには様々な個性を受け入れる度量が必要。
● ニューギニア高地社会でカニバリズムが拡がった究極の理由は、おそらく慢性的なタンパク質の供給不足にあったと思われる。
世界の勢力図が現在の形になった事への原因と結果の説明付けが面白い。 腑に落ちる説明を聞いた時の「スッキリ感」がある。
Guns, Germs And Steel: A Short History of Everbody for the Last 13000 Years
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