ジャンル: 経済・ビジネス
英語難易度: ★★☆
オススメ度: ★★★☆☆
野中郁次郎センセイによる「知識創造企業」の英訳書(1991年発刊)。知識には暗黙知と形式知があるというが、日本のお家芸は暗黙知。
● 欧米のマネジメントにとっては、"Redundncy" (冗長さ・ダブり)は非効率・無駄で良くないこと。 でも「知識創造企業」ではダブりはとても重要な役割を持つ。 知識を皆で共有して持つ。それは全体として知識の質が良くなることに役立つ。それと処理のスピードがアップする。 確かに直接の担当者以外の人が知識を共有したとしてもすぐに何かの役に立つことはない。しかし皆で知識を共有していれば、主担当に何か問題が起こっても大きなトラブルなく解決できる。
● イノベーションって、何? それは日常の決まりきった作業が突然変異で進化すること。 必要性があるかどうか分からなくても、まずは常に変化を起こそうとしてみること。そこにイノベーションのキッカケがある。
松下のホームベーカリーの話はイマイチ。 本書で成功例として取り上げられているが、のちの結果を見れば実際はそれ程でもなかったと思う。 成功したビジネスには何か秘訣があるかのようにとらえられることが多い。 確かにそんな要素もあるんだろうが、実はもっとマグレだったり偶然の産物だったりするようにぼくは思う。
The Knowledge-Creating Company: How Japanese Companies Create the Dynamics of Innovation
- 作者: Ikujiro Nonaka,Hirotaka Takeuchi
- 出版社/メーカー: Oxford University Press
- 発売日: 1991/11/01
- メディア: Kindle版
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