ジャンル: 小説(推理)
英国難易度: ★☆☆
オススメ度: ★★★☆☆
エルキュール・ポワロを主人公にした最初の短編集。(1924年発刊)
推理小説界のメインストリームであるホームズ物の設定をキッチリと踏襲しています。 上から目線のホームズと書記 & 讃え役ワトソンのコンビ役回りも同じ。 当時のこのジャンルはみんなホームズの影響下にあったということなんでしょう。 ポワロが登場してからまだ日も浅く、彼のキャラクターが確立されていない感が少しあります。 ポワロの緻密な推理力を堪能したいのであれば、「アクロイド殺し(1926年)」(1冊目に感想)や「オリエント急行(1934年)」(101冊目に感想)等の長編の方が良いかもしれません。
メモポイント
● かなり自信たっぷりのポワロ。 「観察力が足りない」と愛すべき相棒をこき下ろすシーンは、もうホームズ物から連綿と続く伝統芸の域に達しています。それにしてもヘイスティングズ大尉は人が良いですね。 ワトソンの方がまだホームズに大事にされてたと思います。 もう少し友人を大事にしなきゃ。
‘Ah! Sacré!’ cried Poirot. ‘Is it that you expect her to promenade herself in the streets of London in a cowboy hat, or with bare feet, and a bunch of curls, as an Irish colleen? Always with you it is the non-essentials! Remember the case of the dancer, Valerie Saintclair.’
I shrugged my shoulders, slightly annoyed. ‘But console yourself, mon ami,’ said Poirot, calming down. ‘All cannot be as Hercule Poirot! I know it well.’
‘You really have the best opinion of yourself of anyone I ever knew!’ I cried, divided between amusement and annoyance.
ひとつひとつが短く軽く読めて英文もそれほど難しくありません。
ちなみに、フランス語のmon ami(我が友)の意味はポワロで、ma belle (僕の可愛い人)はビートルズで、Oui monsieurはスマスマで知りました。
Poirot Investigates (Poirot) (Hercule Poirot Series)
- 作者: Agatha Christie
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