hearthのお気楽洋書ブログ

洋書読みの洋書知らず。永遠の初心者。 まったりとkindleで多読記録を更新中 (ツイッターは、hearth@洋書&映画)

All She Was Worth (Miyuki Miyabe) - 「火車」- 211冊目

ジャンル: 小説(推理)
英語難易度: ★★☆
オススメ度: ★★★☆☆

徹夜本推理小説と言えばこれ! 文句なしの面白本として、誰にでもオススメしているのがこの本。

今から20年ぐらい前でしょうか。 本作がテレビドラマ化されていたのを観た記憶があります。 確か、主人公の刑事を三田村邦彦さん、謎の女性を財前直見さんが演じていました。 とても良くできたドラマで、今でもよく覚えています。 特にラストシーンで謎の女性が待ち合わせ場所である喫茶店の階段を降りてくるシーンがゾクゾクするくらい怖くて良かった。  バックでウィルマ・ゴイクが歌った60年代のイタリアのポップス「In un fiore(花のささやき)」が流れていたかと思います。


粗筋を少し。 失踪した婚約者ショウコの行方を捜してほしい、とある親戚(カズヤ)から私的に相談を持ち掛けられたちょっとくたびれた休職中の中年刑事シュンスケ。 ショウコが失踪したきっかけとは、彼女がクレジットカードを持っていないと知ったカズヤが「それでは不便だろう」と作成を進めたところ、審査の段階で彼女が自己破産経験者であることが判明した事によるものだった。 カズヤが自己破産について問い詰めたところ、彼女は突然、職場からも住まいからも姿を消す。 人探しの依頼を受けたシュンスケは、「少し調べればすぐ分かるだろう」と考えていた。 ところが調べれば調べるほど、不審な点が次から次へと出てくる。 ショウコの自己破産手続きを行った弁護士に実際に会って聞き出したところ、自己破産したショウコとは水商売に手を出し容貌も人並みの女性であり、失踪した真面目そうで清楚なイメージの美人であるショウコとは全く似ても似つかなかい。 二人は別の女性だった。 それではショウコと名乗りカズヤと婚約までした後に、行方が分からなくなってしまった彼女はいったい誰なのか。。。
(1996発刊) 

このストーリーはもう有名ですので言うまでもありませんね。 前にも書きましたが、英語の小説に慣れるには既に内容を知っている面白本を読むのが効果的かと思います。  特に本作は名作ですので、既に知っている展開でもハラハラドキドキが止まりません! 十分に楽しめるかと思います。(ただオリジナルは日本語の小説でしたので、オススメ度は星3つにしました)


知らぬ間に借金地獄に陥ってしまったショウコ。 彼女はどこにでもいる普通の若い女性でした。 それほど華美な暮らしを夢見たわけではありません。 少し良い服を着たかっただけ。 少し良い暮らしをしたかっただけ。  「私、どこで間違えたんだろう。 こんなはずじゃなかった。」  

この独白が心に残ります。

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