hearthのお気楽洋書ブログ

洋書読みの洋書知らず。永遠の初心者。 まったりとkindleで多読記録を更新中 (Xは、hearth@洋書&映画)

Super Crunchers (Ian Ayers) - 「その数学が戦略を決める」- 170冊目

ジャンル: サイエンス・ロジック
英語難易度: ★★☆
オススメ度: ★★★☆☆

統計計算により戦略を決める。 今でこそこの手の本はたくさん出版され本屋でもよく見かけますが、この本が出版された2008年当時はビッグデータデータマイニングという言葉が注目されはじめた頃であり、まだ目新しかったように思います。 ぼくがこの本を手にしたのは、大量のデータ枚挙により裏に隠れた真実をあぶり出す手法が斬新だったグラッドウェルの著作を読むのよりももっと以前のことで、統計による数字の説得力、力強さに圧倒されグイグイと引き込まれたのを覚えています。

例えばビンテージワインの品質を見定める話。(たしかカーネマンのThinking, Fast & Slowにもこのエピソードが紹介されていたかと思います) 通な人しか分かり得ないと考えられていたワインの評価。 実は3点ほどのシンプルな評価軸のみで価格を算定したところ、実際の時価にピッタリだったのにびっくり。 専門家の言葉にできない暗黙知よりも、統計による分析の方が有用だとの例が紹介されています。


データの有用性、雰囲気での判断ではなく根拠データを示すことが説得力を生む。 併せてオススメは Steven Levitt「Freakonomics」(156冊目) 、Nate Silver 「The Signal and the Noise」(4冊目)、それから Kaiser Fung「Numbers Rule Your World」(90冊目)。

Super Crunchers: Why Thinking-By-Numbers is the New Way To Be Smart

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