hearthのお気楽洋書多読ブログ

洋書読みの洋書知らず。永遠の初心者。 まったりとkindleで多読記録を更新中 (Twitter: @hearth2016)

Blondie 24 (David B. Fogel) - 162冊目

ジャンル: サイエンス・ロジック
英語難易度: ★★☆
オススメ度: ★★★☆☆

ブロンディといっても「夢見るNo.1」を歌うわけではありません。

何年か前、近くの図書館の処分本コーナー(ご自由にお持ち帰り下さいってやつ)に入っていた本。 洋書を持って帰る人はあまりいなかったようで、ずっとコーナーの片隅に捨てネコのように残っていました。 正方形に近い変わった形をしたこの本の表紙の赤と黒のしゃれたデザインと謎の美女の写真に惹かれて、何の本かも知らぬまま「ウチの子になるかい?」と家に持ち帰ったのでした。

読んでみて初めてわかったボードゲームのチェッカー対戦用の人口知能(AI)を開発していく話 (著者自身が開発に参加)。  表紙の赤と黒は、日本ではあまり馴染みのないこのゲームに使われるボードの意匠だったようです。

ここ数年で話題となっているAIブームよりもずいぶん前に書かれたものですが、プログラム自らが学習して生物のように進化していく「learning machine」のそのプロセスが面白い。(ダーウィンの進化論になぞらえています)。 チェッカー名人の指し手を研究したり戦略に基づいて手を決めるのではなく、Random Variation (ランダムにトライ&エラーを繰り返してゲームを学習していく)、とNatural Selection (適者生存の法則により良い手だったもののみを残す)のルールに基づいています。 「天才頭脳」というよりも、根気よくあらゆる指し手を試していくまさに筋肉でできた脳のような「ちからワザ (blute-force)」の世界。  基礎的で単純な情報処理の手続きにも関わらず、この電脳美女Blondie24(このAIのインターネット上のユーザーネーム。 表紙の写真は彼女のイメージでした)はメキメキと強くなっていきます。 AIやコンピュータサイエンスの素人のぼくにでも楽しんで読むことができ、知らず知らずのうちにニューラルネットワークの話やアルゴリズムについて学べました。 AIに興味がある初学者にはイチオシのおススメ本です。 (2001年発刊)

併せてオススメは、ワトソン君が登場する「Final Jeopardy 」(28冊目に感想)と、アルゴリズムのお話の「Automate This」(38冊目)

イライザ婆さんからブロンディ母さんを通じて娘のシリに至る電脳女系一家に想いを馳せて。

Blondie24: Playing at the Edge of AI (The Morgan Kaufmann Series in Artificial Intelligence)

Blondie24: Playing at the Edge of AI (The Morgan Kaufmann Series in Artificial Intelligence)

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A 3rd Serving of Chicken Soup for the Soul (Jack Canfield) - 「こころのチキンスープ (3)」- 161冊目

ジャンル: その他
英語難易度: ★★☆
オススメ度: ★★★☆☆

「こころのチキンスープ」2冊目です。 (1996年発刊)
O.Henryの話みたい。 異なるのはこれは小説ではなく実話だということ。 それぞれのエピソードは玉石混交なのですが、印象深かったものを少しばかり…


メモポイント

● 「Information Please」
これが実話だとは…
ある日、一人で留守番をする幼い少年が指を怪我してしまった。 母親がふだんよく電話番号案内をしているのを見ていた少年は、それを何でも相談できる魔法の電話だと信じていて、見よう見まねで番号案内のお姉さんに電話をした。

「information please. ぼく、ゆびをケガしちゃったの」
「まあ、タイヘン、ボウヤのおウチには他には誰もいないの?」
「うん、ぼくだけ…ハンマーでゆびをたたいちゃった」
「血は出てる? おウチにアイスボックスはあるかしら?」

これがキッカケとなり、少年とお姉さんの数年に渡る交流が始まります。 学校の勉強のこと、飼っているペットが死んじゃった時のこと… いつも少年は電話しました。「Information please 」
この話、とても印象に残るラストです。機会があれば、続きをぜひ読んでみてください。


● 心に残った詩を。(最初の部分だけですが)

“If I Had Only Known”
by Craig Morris/ Jana Stanfield


If I had only known it was our last walk in the rain
I’d keep you out for hours in the storm I would hold your hand, like a life line to my heart
And underneath the thunder we’d be warm
If I had only known it was our last walk in the rain

If I had only known I’d never hear your voice again
I’d memorize each thing you ever said
And on these lonely nights, I could think of them once more
And keep your words alive inside my head
If I had only known I’d never hear your voice again

まだ続きます。
「これが最後だとわかっていたのなら…」


● 「Good News」
これも有名。 あるゴルファーと病気の子を持つ母親の話。 以前に別の本の感想を書いた時にも紹介しました。
(26冊目「Beyond Happiness 」に抄訳を書きました)

Robert De Vincenzo, the great Argentine golfer, once won a tournament and, after receiving the check and smiling for the cameras, he went to the clubhouse and prepared to leave. Some time later, he walked alone to his car in the parking lot and was approached by a young woman. She congratulated him on his victory and then told him that her child was seriously ill and near death. She did not know how she could pay the doctor’s bills and hospital expenses.
De Vincenzo was touched by her story, and he took out a pen and endorsed his winning check for payment to the woman. “Make some good days for the baby,” he said as he pressed the check into her hand.
The next week he was having lunch in a country club when a Professional Golf Association official came to his table. “Some of the boys in the parking lot last week told me you met a young woman there after you won that tournament.”
De Vincenzo nodded. “Well,” said the official, “I have news for you. She’s a phony. She has no sick baby. She’s not even married. She fleeced you, my friend.”
“You mean there is no baby who is dying?” said De Vincenzo.
“That’s right,” said the official.
“That’s the best news I’ve heard all week,” De Vincenzo said.


「深いところに、火が灯った」

A 3rd Serving of Chicken Soup for the Soul: More Stories to Open the Heart and Rekindle the Spirit (English Edition)

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Grit (Angela Duckworth) - 「GRIT - やり抜く力」- 160冊目

ジャンル: サイエンス・ロジック
英語難易度: ★★☆
オススメ度: ★★★☆☆

「GRIT」とは「歯を食いしばって頑張る」という意味だそうですね。 すべての活動は究極のゴールのための中間目標ととらえて、限られたリソースを本当にやりたい事に集中させるという方法論の効果を心理学者である著者は説いています。 これってGreg Mackeownの「Essentialism 」(21冊目に感想)に通じる内容みたい。(2016年発刊)

著者は戦略コンサルのマッキンゼー出身だそうです。 このコンサルから学校教師の経験をを経て、現在は心理学者としてのキャリアを確立されています。 著者いわく、そもそもこの本を書くキッカケとなったのは、学校教師時代に気がついたというIQの高低と学業成績が想定ほどに相関関係にないという点でした。 それではより相関がある特質は何か? 著者が見つけたものがGRIT、つまり「やり抜く」力、粘り強さだったとの事です。
繰り返しが多く少し冗長な気もしましたが、この傾向は他の科学系読み物にもよくあるように思います。 知っている事をすべて盛り込みたいとの想いがあるからでしょうか。
別の人(リンダ・キャプラン)が同名の本を出版されていますが、そちらは未読です。


メモポイント

● 将棋の羽生さんも言ってました。
「何かに挑戦したら確実に報われるのであれば 、誰でも必ず挑戦するだろう 。報われないかもしれないところで 、同じ情熱 、気力 、モチベ ーションをもって継続してやるのは非常に大変なことであり 、私は 、それこそが才能だと思っている 」(羽生善治「決断力」)

Apparently, it was critically important—and not at all easy—to keep going after failure: “Some people are great when things are going well, but they fall apart when things aren’t.”


● 進化論のダーウィンは、本人も認めるスローラーンナーでした。 彼の業績は、コツコツ積み重ねるタイプのGrit にて成し遂げられたのだと。

On the whole, Darwin’s biographers don’t claim he possessed supernatural intelligence. He was certainly intelligent, but insights didn’t come to him in lightning flashes. He was, in a sense, a plodder. Darwin’s own autobiography corroborates this view: “I have no great quickness of apprehension [that] is so remarkable in some clever men,” he admits.


ニーチェの言葉。「あいつは天才だからね。 そう言ってしまえばそりゃ楽だろう。 天賦の才があると言ってしまえば、相手は神さまのようなモンだから自分と比べなくて済んじまうからな」

“Our vanity, our self-love, promotes the cult of the genius,” Nietzsche said. “For if we think of genius as something magical, we are not obliged to compare ourselves and find ourselves lacking. … To call someone ‘divine’ means: ‘here there is no need to compete.’ ”

立川談春「赤めだか」を思い出しました。 談志が談春に諭した「お前に嫉妬とは何かを教えてやる…」の逸話。


● 著者の唱える「成果」の公式。
才能 × 2 (努力) = スキル
スキル × 努力 = 成果
「スキル」を身につけるには才能が貢献するのは間違いない。 が、それにレバレッジをかけるのは「努力」の要素だ。 そしてそのスキルを成果に結びつけるのも「努力」だと著者は説く。

What this theory says is that when you consider individuals in identical circumstances, what each achieves depends on just two things, talent and effort. Talent—how fast we improve in skill—absolutely matters. But effort factors into the calculations twice, not once. Effort builds skill. At the very same time, effort makes skill productive.


● genius の定義とは。

If you define genius as being able to accomplish great things in life without effort, then he was right: I’m no genius, and neither is he. But if, instead, you define genius as working toward excellence, ceaselessly, with every element of your being—then, in fact, my dad is a genius, and so am I, and so is Coates, and, if you’re willing, so are you.


示唆に富む内容です。 データの検証という点から見て、「やり抜く力」という概念と効果の因果関係を科学的に証明するのは、少し精神論に偏っていると取られがちで難しいだろうなと感じました。 が、やるせなさを堪えて努力を積み重ねている多くのチャレンジャーにとって、本書は福音の書といえるでしょう。

「すべてのボクのようなロクデナシのために」、この本はオススメです。

Grit: The Power of Passion and Perseverance

Grit: The Power of Passion and Perseverance

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41 Stories (O. Henry) - 「O.ヘンリー短篇集」- 159冊目

ジャンル: 小説 (古典名作)
英語難易度: ★★★
オススメ度: ★★★☆☆

いま、「賢者の贈り物」を題材にした通販カタログのテレビCMが流れていますね。 あまりにも有名な話で今さら感があるかもしれませんが、じっくり読んだ方は結構少ないのではないでしょうか。 改めて読むとペーソスたっぷりでなかなかイイ!
この本には41の短編作品が収められています。 むかーしむかしにペーパーバックで買ったのですが、言い回しがあまりにも難しく読んでは閉じて本棚にしまい、またチャレンジとばかり引っ張り出して読み始めてと、完読するのにとても時間がかかったことを覚えています。やっと読み終わった頃には酸性紙だったためか紙がポロポロと崩れていく有様。 本棚が紙のクズでこなこなになってしまいました。
ここまで時間がかかった理由は単純に単語が難しかったということ。 当時は洋書を読み始めた頃で、「英語の教科書にも載るような話だし初心者向けだろう」と想像して買ったんですが、なかなか手強かった。 が、好きな話がいっぱいです。


メモポイント
● O.ヘンリーと言えば「The Gift of the Magi (賢者の贈り物)」や「The Last Leaf (最後の一葉) 」が有名です。 この二作品ほど有名ではありませんが、特にぼくが好きなのは「Springtime a 'la Carte (アラカルトの春)」。 フリータイピストの女の子、サラの話です。 一年前の夏、サラは旅行先で偶然出会った農夫ウォルターと恋に落ち、そしてプロポーズされる。 夢心地で町に帰ってウォルターのお迎えを待つサラ。 しかしこの春に迎えにくる約束のウォルターからの便りが途絶えてもう二週間にもなってしまった。 心細く思う彼女はタイプの仕事も手につかず悶々とした日々を過ごす。 仕事を頑張らなきゃと思うのだが、思わず原稿に落ちてしまう涙が止まらない…サラを待っていた運命とは。 ラストの一文はグッと来て秀逸。 この短い文章にドラマを盛り込む手腕はまさに名人芸! 引用するとネタバレなので、未読の方はぜひ読んでみて下さいね。


● 「A Retrieved Reformation (よみがえった改心)」 こちらも有名で、英語の教科書でご存知の方も多いと思います。 金庫破りから足を洗ったジミーとそれを追う刑事ベンの物語。 ジャンバルジャンみたいな話。 すごく単純なストーリー展開なのに、ジワっときてしまう。 めっちゃカッコいい。

" Can't you do something, Ralph--, try, won't you?"
He looked at her with a queer, soft smile on his lips and in his keen eyes.
"Annabel," he said, "give me that rose you are wearing, will you?"
Hardly believing that she heard him a right, she unpinned the bud from the bosom of her dress, and placed it in his hand. Jimmy stuffed it into his vest-pocket, threw off his coat and pulled up his shirt- sleeves. With that act Ralph D. Spencer passed away and Jimmy Valentine took his place.


こんなに短い文章なのにメリハリがあり、ホロっときたりどんでん返しありと、オチが効いている。 まさに短編の名手です。

「二人は浅はかにも自分たちが持っていたそれぞれの宝物を失ってしまいました。しかし贈り物をする人たちの中で、このような人たちこそが最も賢い人たちなのです。 そう、彼らこそ賢者なのです。」
「賢者の贈り物」のラスト(うろ覚えの訳ですが) です。 この前段部分に来るシーン、真実を知って泣き笑いになった時の二人の心理描写が映画を観ているようで印象に残ります。

どうやら「最高の贈り物」とは形のないものだったようですね。

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Talent Is Overrated (Geoff Colvin) - 「究極の鍛錬」- 158冊目

ジャンル: サイエンス・ロジック
英語難易度: ★★☆
オススメ度: ★★★☆☆

原タイトルの直訳は「才能は過大視されている」。 邦題「究極の鍛錬」よりも、はるかに本書の要点を伝えていると感じました。
目を見張るような結果を出す人たちに対して、「あの人たちは才能があるから」と言って、自分たちとはそもそも別次元の人のように扱ってしまうことがよくありますよね。 しかし先天的な才能が貢献する割合はそれほど大きくなく、後天的な要素がかなり大きいというのが著者の主張です。 (2008年発刊)

参考になるエピソードが多く、後で読み返したいと思うポイントが満載です。 今回はいつものコラムよりも引用箇所が多くなってしまいました。


メモポイント
● 能力は知識量で決まる。 そして知識の蓄積は才能に依存するわけではない。

Eventually researchers from a broad array of fields realized where the secret lay. “The most important ingredient in any expert system is knowledge,” wrote three eminent scientists who work on expert computer systems (Bruce G. Buchanan, Randall Davis, and Edward A. Feigenbaum).
“Programs that are rich in general inference methods—some of which may even have some of the power of mathematical logic—but poor in domain-specific knowledge can behave expertly on almost no tasks.” Their conclusion: “In the knowledge resides the power.”


● プロは固まり(chunk)で覚える。 ここがシロートさんとの違い。 キープしておける情報量の大きさの差は歴然。

The researchers proposed what has become known as the chunk theory. Everyone in the experiment remembered more or less the same number of chunks of information. For the novices, a particular piece on a particular square was a chunk. But for the masters, who had studied real positions for years, a chunk was much larger, consisting of a whole group of pieces in a specific arrangement.


● やれば良いということは誰もが既によく知っている。しかし習慣となるまでのレベルまで実行する人は少ない。 名文筆家となったベンジャミン・フランクリンの鍛錬の話。
できない理由なんていくらでも思いつく。 単純な話だ。 やればできるようになるし、やらなければいつまで経ってもできるようにはならない。

When people today hear about what he did, they generally marvel not at the brilliance of his practice design but at his ability to carry it through. It seems like so much work. The truth is that in theory anyone could have followed his routine; anyone still can, and it would be highly effective. But nobody does it, not even students who are studying writing. And Franklin was not a student. He was then an apprentice in his brother’s printing business, a demanding job that left him little free time. He practiced writing before work in the morning, after work at night, and on Sunday, “when I contrived to be in the printing-house alone.” Raised as a Puritan, he knew he was supposed to be in church on Sunday, but “I could not, as it seemed to me, afford time” to go.


● 目標を置かないのは下の下。 曖昧な目標はまあまあレベル。 抜きん出る人は、最終の目標だけではなく、そこに至るプロセスについても具体的な目標を置いている。 プロセスについても目標をおくということは、少し背伸びしたキツめの負荷を継続して課するということ。これ無くしては何年たっても、そこそこレベルから抜け出すことは不可能。


● 知識の海に浸る事が理解を醸成する。

The most eminent creators are consistently those who have immersed themselves utterly in their chosen field, have devoted their lives to it, amassed tremendous knowledge of it, and continually pushed themselves to the front of it.


● 蒸気機関を発明したのは、かの有名なジェームズ・ワットじゃない。 彼以前にもすでにエンジンを創り出した者はいた。 ワットが抜きん出た点は、一般の人々がそれを利用できる様な形にして見せたところにある。 内容それ自体は目新しいものではなかった。 すでにある技術を使って生活文化までも変えてしまったスティーブ・ジョブズしかり。

The Newcomen engine wasn’t very efficient, and Watt’s design was much more efficient. It was also, of course, a giant innovation that through its role in the industrial revolution changed the course of history. But it was not some previously unimagined conception that burst forth like a miracle. Just the opposite: It came about because Watt was trying to improve on what already existed, the Newcomen engine, and his long training as a maker of scientific instruments gave him the skills and knowledge with which to do it.


● これぞマタイ効果。 「富めるものはますます富み、貧しきものは持っている物でさえ取り去られるのである」 自信は鍛錬を続けるモチベーションに繋がる。

The concept is simple. A very small advantage in some field can spark a series of events that produce far larger advantages. For example, they say, imagine someone who is just slightly above average in eye-hand coordination, forearm strength, and reflexes. Initially, this individual may take satisfaction in doing slightly better at baseball than his schoolyard peers. . . . This satisfaction may lead such an individual to practice more, search more aggressively for others willing to play after school and on weekends, try out for teams (not just school teams but also summer league teams), get professional coaching, watch and discuss televised games, and so forth. Such an individual is likely to become matched with increasingly enriched environments for baseball skills. . . . Factors cascade over time because they multiply the effects of earlier, seemingly weak, factors. (中略)

Before long, the multiplier effect was clearly developing the drive of these students: “As they began to receive recognition for the talent in the early years of instruction, the children’s investment in the talent became greater. No longer was the prime motivation to please parents and teachers. It now became the individual’s special field of interest.”



マルコム・グラッドウェル「Outliers 」(136冊目に感想) 、ジェームス・ヤング「A Technique for Producing Idea」(143冊目に感想) も関連テーマとしてオススメです。

継続して努力を続ける能力があるならば、それこそが「才能」と呼べるものかもしれません。

Talent Is Overrated: What Really Separates World-Class Performers from Everybody Else

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Chicken Soup for the Soul (Jack Canfield) - 「こころのチキンスープ」- 157冊目

ジャンル: その他
英語難易度: ★☆☆
オススメ度: ★★★☆☆

タイトルロゴがアンディ・ウォーホルのイラストで有名なキャンベルスープ缶のそれを思わせる表紙です。 明らかにキャンベルを意識した装丁なんでしょうね。 ちなみに邦題は「こころのチキンスープ」。 たくさんの心を震わせる実話が掲載。 こういった話は陳腐でダサいと思う方がおられるかもしれませんが、僕はこれらの話で感動できる自分で良かったと思います。 とても読みやすい英語です。 心が風邪を引いた時に「あったかいスープを飲むように」読むのがオススメ! 世の中まだまだ捨てたもんじゃありませんね。(1993年発刊)


メモポイント

●「真の勇気とは?」
これほどまでに勇気を持った男の子の話を僕は知りません。 病気に冒された幼い妹の命を救うために男の子は輸血をしてあげる必要がありました。 男の子は一瞬ひるんだものの、大きく深呼吸して覚悟を決めます。 「ぼく、やるよ」
(読みやすい文章なので、良かったら読んでみて下さい。以下引用。)

Many years ago, when I worked as a volunteer at Stanford Hospital, I got to know a little girl named Liza who was suffering from a rare and serious disease. Her only chance of recovery appeared to be a blood transfusion from her five-year-old brother, who had miraculously survived the same disease and had developed the antibodies needed to combat the illness. The doctor explained the situation to her little brother, and asked the boy if he would be willing to give his blood to his sister. I saw him hesitate for only a moment before taking a deep breath and saying, ‘Yes, I’ll do it if it will save Liza.’
“As the transfusion progressed, he lay in a bed next to his sister and smiled, as we all did, seeing the color returning to her cheeks. Then his face grew pale and his smile faded. He looked up at the doctor and asked with a trembling voice, ‘Will I start to die right away?’ “Being young, the boy had misunderstood the doctor; he thought he was going to have to give her all his blood. “Yes, I’ve learned courage,” she added, “because I’ve had inspiring teachers.”


● 「父と息子の話」
最も誇りに思うのは誰?
黙っていても想いは伝わらない…

That night the boss came home to his 14-year-old son and sat him down. He said, “The most incredible thing happened to me today. I was in my office and one of the junior executives came in and told me he admired me and gave me a blue ribbon for being a creative genius. Imagine. He thinks I’m a creative genius. Then he put this blue ribbon that says ‘Who I Am Makes A Difference’ on my jacket above my heart. He gave me an extra ribbon and asked me to find somebody else to honor. As I was driving home tonight, I started thinking about whom I would honor with this ribbon and I thought about you. I want to honor you.

“My days are really hectic and when I come home I don’t pay a lot of attention to you. Sometimes I scream at you for not getting good enough grades in school and for your bedroom being a mess, but somehow tonight, I just wanted to sit here and, well, just let you know that you do make a difference to me. Besides your mother, you are the most important person in my life. You’re a great kid and I love you!”

The startled boy started to sob and sob, and he couldn’t stop crying. His whole body shook. He looked up at his father and said through his tears, “I was planning on committing suicide tomorrow, Dad, because I didn’t think you loved me. Now I don’t need to.”


● 「1989年アルメニアで起きた大地震
父親を信じ続けた息子の話

The police came and said, “You’re angry, distraught and it’s over. You’re endangering others. Go home. We’ll handle it!” To which he replied, “Are you going to help me now?” No one helped.
Courageously he proceeded alone because he needed to know for himself: “Is my boy alive or is he dead?”
He dug for eight hours . . . 12 hours . . . 24 hours . . . 36 hours . . . then, in the 38th hour, he pulled back a boulder and heard his son’s voice. He screamed his son’s name, “ARMAND!” He heard back, “Dad!?! It’s me, Dad! I told the other kids not to worry. I told ’em that if you were alive, you’d save me and when you saved me, they’d be saved. You promised, ‘No matter what, I’ll always be there for you!’ You did it, Dad!”
“What’s going on in there? How is it?” the father asked.
“There are 14 of us left out of 33, Dad. We’re scared, hungry, thirsty and thankful you’re here. When the building collapsed, it made a wedge, like a triangle, and it saved us.”
“Come on out, boy!”
“No, Dad! Let the other kids out first, ’cause I know you’ll get me! No matter what, I know you’ll be there for me!”



一つ一つにドラマがある。

"「ほんとうに人間はいいものかしら。 ほんとうに人間はいいものかしら。」とつぶやきました。"


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Freakonomics (Steven D. Levitt) - 「ヤバい経済学」- 156冊目

ジャンル: 経済・ビジネス
英語難易度: ★★☆
オススメ度: ★★★☆☆

小噺をひとつ。

******************************************

ある科学者がバッタを使って聴覚の実験をしていた。 彼はバッタの片側の脚を切って言った。

「飛べ!」

バッタはなんとかジャンプした。
さらに反対側の脚も切った。

「飛べ!」

バッタは動かない。

科学者はおもむろに実験結果をノートに記した。
「バッタの耳は脚についている」

*******************************************

なんともまあ、このバッタには気の毒な話です。 ここまでヒドい話でなくても、現実社会では似たような理由付けされていることもあり得ます。


さて今回の本は、データを元にその背景理由を探るという趣向です。 邦題は「ヤバい経済学」。 内容から言えば「ヤバい統計学」の方がふさわしい。 ただしこの名称は別の書籍の邦題としてすでに使われています。
(Kaiser Fung 「Numbers Rule Your World)

本作、大量のデータを読者に示してその背景の真相に迫るという構成で、マルコム・グラッドウェルが好んで書きそうなテーマです。 統計を用いた社会学行動経済学、といった内容。 データに裏付けられた主張は切れ味も冴えてオモシロい。 が、読む際に気を付けたいのが先ほど書いた小噺のこと。 見た目から類推した結論は必ずしも正しいとは限らない。 常にこのことを念頭において読んだ方がいいかもしれません。 (2005年発刊)


メモポイント

過激な見解のためでしょうか、データソースの信憑性について、いくつかクレームもあったそうです。 が、しかしそれは枝葉部分に関するものであり、著者の主張を根底から覆すほどの説得力のある反論ではなかったように感じました。

● アメリカで犯罪率が減少した話。 中絶の合法化が犯罪の減少を導くとの主張。 望まずに産んだ子供に対して親は手をかけない。 そうした子供たちが犯罪者予備軍となっていた。 極論ですが。

In the early 1990s, just as the first cohort of children born after Roe v. Wade was hitting its late teen years - the years during which young men enter their criminal prime - the rate of crime began to fall. What this cohort was missing, of course, were the children who stood the greatest chance of becoming criminals. And the crime rate continued to fall as an entire generation came of age minus the children whose mothers had not wanted to bring a child into the world. Legalized abortion led to less unwantedness; unwantedness leads to high crime; legalized abortion, therefore, led to less crime.


● 学校の先生とお相撲さんの持つ共通した不正とは???

What Do Schoolteachers and Sumo Wrestlers Have in Common?

日本の国技、相撲において星取表データベースから読み取れる事実。 それは8勝6敗の力士と7勝7敗の力士の勝敗を比較すると前者が負ける確率が8割も高いということ。 相手が負け越しの瀬戸際にあり、かつ自分の勝ち星に余裕がある場合には、相手に勝ちを譲る「忖度」が働いていると推理。(この主張には日本相撲協会からクレームがあったそうです。)

一方、こちらはシカゴの教育現場で起きた話。 生徒の成績アップにより評価される制度の下で間違った答案を正解に改ざんした教師たちがいた。 どのようにして不正は見破られたたのか? それは後半で難易度が高くなるように設計されたテストの場合、正答率は後半で低くなるのが通常である。 しかし彼女の担当した生徒達の正答率はテスト全体を通じて均一であり、極めて不自然だった。 データによるロジックの展開により真実を突き止める描写はホームズの推理のようで読んでいて痛快。


● 白人名、黒人名と親の経済状況の相関関係。 日本で言うところの「キラキラネーム」でも似たような話、ありますよね。


● 人はインセンティブで動く。しかし過去の経済書が唱える経済面のみがインセンティブではない。社会的、道徳的なインセンティブも存在する。

There are three basic flavours of incentive: economic, social and moral.


「ヤバい統計学」(90冊目) の方の感想にも以前に書きましたが、統計は数字として示すことはできても、その発生原因や理由までを明らかにできないところが難しいですね。 これは多くの統計学者も認めているところです。因果関係と相関関係を取り違えないように。

ちなみに、バッタの耳はどこにあるんでしょうか? 正解は「脚」でした。
合っとるやないかーい。(by 髭男爵)

Freakonomics Rev Ed: A Rogue Economist Explores the Hidden Side of Everything

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