hearthのお気楽洋書ブログ

洋書読みの洋書知らず。永遠の初心者。 まったりとkindleで多読記録を更新中 (Twitter: @hearth2016)

Anne’s House of Dreams (L.M. Montgomery) - 「アンの夢の家」- 183冊目

ジャンル:小説(児童)
英語難易度:★★☆
オススメ度:★★★★☆

いよいよアン・ブックス5冊目ー!

若き医者となったギルバートとアンが晴れて結婚して新婚生活を始めるところからお話はスタートします。
辛い経験を経ながらも子供に恵まれ成長していく過程を通じて、新妻のアンはシリーズ初期のはっちゃけ少女から一人の女性としてまた母として成長していくストーリーが繰り広げられます。

で、何といってもこの本の一番の読みどころは新妻アンの隣人であり友人になる薄幸の美女レスリー(Leslie)と好男子オーウェン(Owen)のラブストーリーでしょう。 レスリーはその生い立ちから不幸の連続でした。 結婚はしているのですが、彼女の夫はかつてはDVを振るい続け、現在は事故が元で記憶喪失となっています。 赤子の様に身の回りの事さえも何もできなくなった夫の世話をレスリーは10年以上も続けていました。 一方のオーウェン。 偶然にアヴォンリーを訪れた流行作家です。あるきっかけが元でレスリーの家に下宿することになりました。 彼は一目レスリーを見たとたん夢中になり恋に落ちてしまいます。 レスリーオーウェンに魅せられるのですが、いかに記憶を失っているとはいえ、夫のある身でオーウェンの胸に飛び込む事はできません。 オーウェンにとって辛い恋が続きます。そんな中、 最新の医療技術の研究に余念の無いギルバートは、手術をすればレスリー夫の記憶喪失が治る可能性があることに気づきます。一方、妻のアンは、記憶が戻るという事は元のDV夫に戻るだけであり友人のレスリーを更に苦しめる結果になってしまう事を恐れ、赤子の様とはいえ害を為さない今のレスリー夫のままがいいと主張します。 意見の衝突にアン夫妻の関係もギクシャクする中、事態は驚きの展開に…

少女小説だと思っていたら、これはもうメロドラマの世界、言わば濡れ場のないハーレクイン・ロマンスの域に達しています!(1917年発刊)


メモ

ギルバートとアンの結婚式に大勢の友人達がグリーン・ゲイブルズに集まってくれました。 まさにオールスター同窓会状態! アン・ファン・テリブルには嬉しいシーンです。

● 準備に忙しい結婚式の前日、祝福に訪れた多くの友人達の輪からアンはそっと抜け出しました。 そして幼いアンを引き取り、実の娘の様に育ててくれた愛するマシューおじさんのお墓のある小高い丘に向かいます。 そして花を手向けて語りかけます。

「マシューおじさんが生きていたら明日の式をどんなに喜んでくれたかしら。 でも今もきっとおじさんは天国でとても喜んでくれているはず。亡くなった人を忘れない人達がいる限り、その人は心の中で生き続けるの。 そして私はおじさんのことを決して忘れない。」

That evening Green Gables hummed with preparations for the following day; but in the twilight Anne slipped away. She had a little pilgrimage to make on this last day of her girlhood and she must make it alone. She went to Matthew's grave, in the little poplar-shaded Avonlea graveyard, and there kept a silent tryst with old memories and immortal loves.
"How glad Matthew would be tomorrow if he were here," she whispered. "But I believe he does know and is glad of it—somewhere else. I've read somewhere that 'our dead are never dead until we have forgotten them.' Matthew will never be dead to me, for I can never forget him."


● 婚約指輪に真珠を望んだアンにギルバートは語りかけます。

「ダイヤじゃなくて真珠で良かったのかい? 真珠は涙に繋がるっていうけど」

「悲しい時だけじゃなくて嬉しい時にも涙はつきものよ。 私の今までに最高に幸せだった瞬間はいつも涙と共にあったの。 孤児だった私にマリラがグリーン・ゲイブルズで暮らしていいよ、と言ってくれた時。 マシューおじさんが(パフ付きの)可愛いドレスを初めて買ってくれた時。 そしてあなた(ギルバート)が高熱の死の淵から帰ってきてくれた時。 だから涙とともにある真珠が私達の誓いの指輪に一番ふさわしいと思うの。 喜びも悲しみもすべて受け入れるつもりよ。」


"But pearls are for tears, the old legend says," Gilbert had objected. "I'm not afraid of that. And tears can be happy as well as sad. My very happiest moments have been when I had tears in my eyes—when Marilla told me I might stay at Green Gables—when Matthew gave me the first pretty dress I ever had—when I heard that you were going to recover from the fever. So give me pearls for our troth ring, Gilbert, and I'll willingly accept the sorrow of life with its joy."


ところで、話は少しそれますが。

アン・シリーズ一作目の邦題は村岡花子氏の命名の「赤毛のアン」ですね。 原題に忠実な訳であれば「緑の切妻屋根の家のアン」。 随分とイメージが異なります。 アンの赤い髪が強く印象に残りますが、髪の色が重要な伏線になる作品で、大好きな名作がもう一つあります。 たんぽぽ色の髪をした少女の物語。 ご存知の方も多いでしょう。
Robert Youngの「The Dandelion Girl (たんぽぽ娘)」です。(11冊目に感想)
ホントに何度も読み返しました。 こちらは短編ですが「名作」、雨の中を思わず駆け出したくなる程のオススメです。 未読の方はぜひ!

Anne's House of Dreams

Anne's House of Dreams

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