hearthのお気楽洋書ブログ

洋書読みの洋書知らず。永遠の初心者。 まったりとkindleで多読記録を更新中 (Xは、hearth@洋書&映画)

Word Power Made Easy (Norman Lewis) - 88冊目

ジャンル: 実用書
英語難易度: ★★☆
オススメ度: ★★★☆☆

  受験参考書みたいだけど、難しい単語を派生語込みでまとめて覚えるのに便利なスグレモノ。(1949年発刊)     ただ、どちらかと言うと本文よりも序文にあった「語彙が豊富=知性が高い」という著者の主張が印象に残った。   齋藤孝氏も「語彙こそが教養である」という本で似たような事を言っているっぽい。( 読んでないけど)


メモポイント

●    “Why do large vocabularies characterize executives and possibly outstanding men and women in other fields? The final answer seems to be that words are the instruments by means of which men and women grasp the thoughts of others and with which they do much of their own thinking. They are the tools of thought.”

   言葉が思考を定義づけるというのはフンフンと納得。 曖昧なアイデアは言葉として表現されて初めて具体性を持ち、双方に伝わる記号としてコミュニケーションのレベルを格段にはかどらせる。  そこで思い出したのは ジョージ・オーウェルの「1984」(82冊目で紹介)。  そこでは語彙数を徹底的に絞り込んで単純化させた言葉が公用語となる世界が描かれていた。(Newspeak と呼ばれる簡易言語。「好き」の反対は「嫌い」じゃなくて「好きくない」みたいな感じ。)   抽象的な言葉を人々から奪うことによって、現行の独裁体制を揺るがす反乱分子の出現を妨げようと仕組んでいる世界。言葉がないとやっぱり知性は退化するんだろうね。


●   It was not their large vocabularies that made these people successful and intelligent, but their knowledge . Knowledge, however, is gained largely through words. In the process of increasing their knowledge, these successful people increased their vocabularies.

  語彙をたくさん習得する事そのものが人々を知性的にするんじゃない。 知識は言葉を通じて得られる。 そしてその知識の蓄積の過程で語彙が自ずと増えているんだと。



   著者の「語彙万能説」には少し鼻白むが、その重要性は充分伝わる。 

 「In the beginning was the Word.」ですね。

Word Power Made Easy: The Complete Handbook for Building a Superior Vocabulary

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