hearthのお気楽洋書ブログ

洋書読みの洋書知らず。永遠の初心者。 まったりとkindleで多読記録を更新中 (Xは、hearth@洋書&映画)

First Steps in SAP Controlling (CO) (Ashish Sampat) - 230冊目

ジャンル: ビジネス・経済
英語難易度: ★☆☆
オススメ度: ★★☆☆☆

今回はERP(基幹系の統合情報システム)導入の勉強の為に、業務上必要になって読んだ本です。 備忘記録の為にここに書いているだけなもんで、特に感想という程のものはありません。

ただ、この手の本は無味乾燥なマニュアル仕様が多くて取っつきにくいのが普通ですから、少しでも楽しんで読めるような読み物仕立てのものがないかと物色していました。

そこでKindle の試し読みサンプルで見つけたのが本作。 一見、読み物仕立て風。「 おっ、エリヤフ・ゴールドラット(Eliyahu Goldratt)の「ザ・ゴール (The Goal)」(188冊目に感想)みたいに主人公が出てきて専門的な内容を噛み砕いて説明するヤツか。これはありがたい、と早速、買い求めました。


ビジネス洋書にはよくあるパターンの各章の最初に格言みたいなのもついてました。
(こんなの↓)

“さて株主の皆様、今回の我々の半期決算の損益計算書には、ほんの些細なタイプミスがあったことをご報告いたします。 それは表最下段に記載された「Profit」の文字は「Loss」の誤りでした。” (元CFO)


ふん。なるほど。 そんなに面白いジョークでもないけど、こんな軽いタッチなら読みやすいかも… ふんふん、主人公はアレックスって名前なんだ。これも「ザ・ゴール」とおんなじだな。(この著者はザ・ゴールのファンなのかもしれない)

アレックスの新しいボス、ボブが職場の仲間を紹介する。「私はエリン。Finance とAccounting を担当しているの。よろしくね、アレックス。」 ボブは「SAPのControlling のことならなんでも彼女に聞いてくれ」

アメリカのシットコムのような画像が浮かんでくる。 おお、いいぞいいぞ。この2人はこの後、プロジェクトを進める方針を巡って熱いバトルを展開するのかもしれない。それとも真摯に取り組むけど空回りして業務に悩むアレックス、そして彼の無精髭の残る疲れた表情を心配するエレン、やがて彼女の心が同情から愛情に変わっていくのにたいして時間はかからなかった、とか。 浮気を疑うアレックスの奥さんとの小競り合いもあるかもな。 よしよし。


“「さて、このSAPの社内業務マニュアルを読むとするか。」アレックスはマニュアルを読み始めた…”


はい、ここからずっと画面と機械的なシステムの説明が最後まで続きます。なんだこれ、おかしいな…

それでも最後まで読みました。
結果: アレックスはSAPに関する新しい業務を学びました。おしまい。

恋愛や駆け引きや、はたまた裏切りなど何もない。
「 猿でも分かる」とうたったお勉強系マンガテキストを開いてみたら、最初の5ページだけがイラスト付きマンガで後は業務マニュアルがただ付けられていただけだった、という感じでした。

まあ、これは著者のせいではなく、こっちが勝手にそんな展開を勘違いしただけで、これはこれで有用な本なんですけどね。
それにしてもこんなことなら最初からもっと初心者向けの参考書然とした本を探せばよかったなあ、という感想でした。

どっとはらい

First Steps in SAP Controlling (CO) (English Edition)

First Steps in SAP Controlling (CO) (English Edition)

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