hearthのお気楽洋書ブログ

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Rome Was Not Built in a Day (Nanami Shiono) - 「ローマ人の物語 1」- 16

ジャンル: 小説(歴史)

英語難易度: ★★☆

オススメ度: ★★★★☆

 

Rome Was Not Built in a Day - The Story of the Roman People vol. I (English Edition)

Rome Was Not Built in a Day - The Story of the Roman People vol. I (English Edition)

 

 

   名作「ローマ人の物語」を英語でチャレンジ! 「そのまま日本語で原作読んだらどうなの」とのご意見もあろうが、ここは英語勉強も兼ねてるので敢えての英訳書。(第1巻「ローマは一日にしてならず I 」は1992年発刊)    

 

  ネットでの解説によれば、本シリーズにおける塩野七生女史の評価は巻によってまちまち。 ハンニバル巻とカエサル巻だけでも充分との声もあったが、自分としては初めはきちんと1巻から読みたいもの。この判断は正解だった。 ローマがなぜあそこまで繁栄する事ができたのかは本作を読まねば分からない。

 

 ● プルターク曰く「ローマの繁栄は(周りの国々を)根絶やしにした事によるのではなく、同化した事によるもの」。 ここにローマの特異性が現れている。

 

 ●  カッコいい人物も登場。 Cincinnatusは控え目な農業主だが敵国に攻められたローマ国の危機を救うべくdictator (独裁官)に任命された。  鍬を置き指揮官のバトンを取った彼は、たった15日で外的鎮圧、翌日には独裁官の地位を返上して農夫の生活に戻ったそうな。 カッコ良すぎるだろー。

 

  他にも、ローマの特徴である古いルールは常に新しいルールに塗り替えられるべきとの考え方、人の心情よるのではなく仕組(システム)が機能する事で国が成り立っていた事などが描かれている。 この巻は外せない。